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zoom RSS 秋の味覚 〜柿の実る頃〜

<<   作成日時 : 2012/11/15 21:38   >>

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家の前に一本の柿の木がある。
この土地に住む事になったときに、周囲に木が多い事がとても気に入った。
この木は渋柿なので誰もとって食べる事もないし、冬眠の糧に小動物が取りに来る事もない。そのお陰で近所の柿が坊主になってしまった後でもずっと木になったままで居るから、運が良ければ霜がついた風情を見る事が出来る。

でも子供の頃泥まみれになって遊んでいた道の端や、友人の家の庭になった柿をもいで囓ったりした記憶は誰にでもあるはずだが、今時の子供達は絶対にそんな事をしないんだろうなと思うと寂寞の感に囚われてしまう。
そもそも、最近は泥にまみれて遊ぶ子供なんてサッカー・野球などアウトドアスポーツをやっているヤツ位で、他人の庭の柿を荒らすようなジャイアニズムに富む猛者は絶滅してしまった気がする。(ドラえもんの原作では普通にやってた…)
何てったってその昔は厳しい修行を積んだ山伏すら、道端の美味そうな柿の魅力に負けてガブリと食べたばかりに「やるまいぞ、やるまいぞ」と連呼する吝いオーナーから追い込みをかけられる程だったのにである。まあ、道端にある甘いか渋いか丁半博打の果実をわざわざ食べなくても、家に帰ればもっと美味いモノが沢山あるだろう。
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まるでハリーポッターの登場人物である某氏のように名前を挙げるのも憚られる偉そうな某グルメ自慢漫画があって、内容は特記すべきものも皆無だがスコッチウイスキーと柿の件だけは大いに同意していたりする。
それは昔の甘いものと言えば柿が最上級だったという事と菓子の甘さは柿を超えてはいけないと言う事。
まあ、平安期は甘葛の汁を煮詰めたものをかき氷にかけて食べるのが『あてなるもの』だったらしいが、一度酔狂にも実験で作ってみた事があって、そのときにはほんのり甘みを感じるくらいだったから、清少納言の舌に比べて我々の舌は如何に甘さに鈍感になってきているかが判る。

それと同様に、私達の子供の頃より柿の味もずっと甘くなった気がする。
不断の品種改良への努力によってより甘い柿を極めようとする姿勢は賞賛すべき事だし、関係者の方々の苦労には敬意を惜しまないが、私の個人的嗜好に限って言えば一寸渋みがあった方が美味しいと思うのだ。
最初口に入れたときに若干の渋みを感じつつ、噛むほどに口の中に広がる甘さが本来の柿の味のような気がしてならない。柿を食べて何かしらの郷愁を感じるのは、この独特の渋みが大きなファクターなのではないだろうか。

有り体に言って他所の柿をもいで喰った事があり、尚かつその柿が渋柿だった経験がある人間だから、こんなややこしい事を思うのだろう。

甘いと思って囓ったときに口一杯に広がる渋さ。
はき出して何度も口をぬぐっても、なかなか消えないしつこい渋さ。
みんなも経験してるでしょう、内緒にしてるけど。

渋い経験があるからこそ柿の旨さが光る。
甘い柿しか知らないヤツは喜びの半分しか判ってないのだ。
若者よ渋柿を噛んでみなさい。
人生もまた同じようなものかも知れないよ…。

実は今日たまたま知人からもらった柿が、正しくそんな旨い柿だったからこんな事を言ってます。
その柿は知人の家の庭になった柿だったという…。

ただ単純に他人の家の庭の柿が良いって言ってる訳ではないので、誤解のないように…


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