この辺りの者でござる…

アクセスカウンタ

zoom RSS 遙か忘却の彼方へ…

<<   作成日時 : 2013/02/28 07:00   >>

ガッツ(がんばれ!) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 2

最近になってようやくバタバタした時期を抜けたが、ゆっくり物事を顧みる時間がなかった事は事実だ。自分の事で手一杯な時は他人事は得てして後回しになる。例えそれが他人ではなく家族であっても、ゆっくりかまってあげられない時だってある。
しかし、女性というものはそれを許す事が出来ないモノなのだろう。
そんなことをこの歳で身をもって体験するとは全く想定外だった。

忙しさにかまけて一番ややこしくて面倒な最も大切な日を忘れていたのである。
何の日かというと、奥様の○十回目の誕生日だったのだ。

一休禅師の狂歌に「門松は冥土の道の一里塚 目出度くもあり目出度くも無し」というのがあって、いつまでも誕生日が目出度い訳でもないのだが、そんな理屈がいきり立った奥様に通用する訳もない。
「今日は何の日?」という5回目の質問で漸く正解を導き出すようなボンクラ亭主は、会話するに値しないと判断したようである。時に悪い事は重なるもので、その日は私の休日でもあり、都合良くお一人様を決め込んでいたのも拍車をかけた。
世間でよくある絵に描いたようなダメ亭主の様で、実にカッコ悪い姿だ。
画像
口をきいて貰えない無限とも思える長い時間があって、それが過ぎ去ったかと思えば、誕生日を忘れられたと事ある毎に言われ始めた。
彼女の誕生日が遙か100万マイルの彼方へ行ってしまっていたのは、紛れもない事実である。否定はしない。
下手な言い訳をしないのが漢(おとこ)と言うものであるからして、クドクドと話すのは気が進まない。

と、いう訳で態度で表すより手は無いなと。
次の休みの日に奥様からお使いを仰せつかったのを『奇貨置くべし』として、ソソクサと出かけて自分用の買い物のついでにお使いの用事を済ませて、最終目的地のケーキ屋へ向かった。

ホールのケーキが置いてあるかどうかが気がかりだったが、そこの店はいつも売れ残ってるから大丈夫だろう…。
行ってみると予想通りにやはり売れ残って置いてあった。買っても良いけどずっと置いてあるヤツじゃないだろうな、という言葉はおくびにも出さず売り場のお嬢さんに「これを下さい」とほほえむ。大人の対応。
いかにもカワイイお誕生日用のイチゴケーキ。彼女は子供用だと思ったらしい。
いつもの接客マニュアル通りに「ロウソクを何本お付けしますか?」と聞かれたので、正直に「○十本」と答える。

笑いをかみ殺しているのは充分に判ったが、きっと彼女の頭の中をハリネズミのように○十本のロウソクが刺さった無残なケーキの姿が駆け回ったに違いない。
困ったように「えーと」と言うべき言葉を検索しているようである。オッサンが何かお手伝いを…。

その時に突然に和ロウソクの堂々たる勇姿が脳裏をよぎった。
「太いヤツを○本下さい。1本10年ということで」とアプローチしてみる。「提灯に入れるような」という言葉も添えて。
それから彼女はこれまたいつも通り爽やかな声で「○本ですね」と答えて奥に消えていった。
だが微かに覗く彼女の背中がプルプル震えるのを私は見逃さなかった…。

家に帰って奥様の前にさりげなくスッと差し出す。
「えー、ありがとう」と一応は喜んでくれた。機嫌は良いようである。目出度くもあり、目出度くも無し。
結局極太ロウソクを使っては貰えなかったが、まあ、一安心。

来年になったらまた100万マイルの彼方に飛んで行ってるだろうが…。




忘れない技術
中経出版
石谷 慎悟

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 忘れない技術 の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 1
ガッツ(がんばれ!)

コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
(しかし、女性というやつは、ホントにケーキ一つで
 ころりと態度が変わりますな。扱いやすいって言えば
 扱い安いんだが、扱いにくいと言えば、
 こんな扱いにくいものもありません)

ヒソヒソひそひそ
根岸冬生
2013/02/28 17:48
根岸さん コメント有り難うございます。

奥様がこのブログを見ていないことを知っての狼藉でして。
態度とか言葉も大事ですが、こういった見え透いた手でも効き目があるようです。

とか言いながら、実際は言いようにコロがされている気もするのですが…
Nori
2013/02/28 18:32

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
遙か忘却の彼方へ… この辺りの者でござる…/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる