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zoom RSS 望郷の念止みがたく…はないか?

<<   作成日時 : 2013/02/12 07:00   >>

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冬の時期になるといつも食べたくなる物がある。
生まれた土地に昔から伝わる食べ物で、向こうではポピュラーな『かぶらずし』という発酵保存食品である。

輪切りにした塩漬けカブに切り目を入れ、サンドウィッチよろしく鰤の切り身を挟み込んで、甘くない甘酒?(麹と御飯とを混ぜた物)で漬け込む。防腐剤代わりに鷹の爪を少々と風味付けに刻んだ柚を入れたりする。

冬の始め頃に漬け始めて、冬本番に丁度食べ頃になる。一樽を食べ終わる頃には春がやって来るという算段なのだ。これは雪深い土地で冬に野菜を採る事が困難だったため、その期間にビタミンと蛋白質不足になるのを防いだ保存食だった。
最近は保存より食味の方を優先させている様だけど…。

子供の頃はこれを食べる事が中々出来なかった。というより好きじゃなかったので口にしなかったのだ。
画像
不思議な物で、郷里を長い間離れている内に自然と食べられるようになり、今度は逆に懐かしくて食べたくなって来た。食べても素直に美味しいと思う。
単にオッサンの度合いが進行してきたからかも知れないが。

その気持ちを知ってか、実家や親戚から毎年かぶらずしが送られてくる。
非常に有り難く頂いております。はい。
向こうから見れば、辺境の山あいに住んでいる様なヤツだから、きっと入手出来ないだろうと斟酌してくれているのだろうが、全くその通りなので反論は致しません。

同郷の偉人に室生犀星という人がいて、「ふるさとは遠きにありて思ふもの そして悲しくうたふもの よしや うらぶれて 異土の乞食となるとても 帰るところにあるまじや」と詩にしているが、何か判るような気がする。

石持て追われるとまでは行かないが、子供の頃に大人達の底抜けの善人ぶりと表裏一体の底意地の悪い部分を見て知っているから、故郷の風景には愛着はあっても地元の大人達と交わる事に気が進まない。たまに帰ると声をかけてくれるが、応対にはかなりの気合いが要る。
遠くからほんのり懐かしむ程度が一番良いのかも知れない。

逆にこの山村のネイティブの人達は表面上排他的ではあるが、腹の中のもっと深い所は凄く開放的で、住むにはとても快適である。

この間も近所の爺様・婆様達と話をしたら、「他所から来た人達 (Iターンで来た若者達) はみんな、地元の仕来りを守らんから困るわ、のう」 と相づちを求めてきた。

私も元々はヨソ者なのですが… とは言えなかった。
こんなハズレ者でも、すっかりここの人間になれているのだろうか。






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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
Noriさんは北陸ですか。
うちの親父が北海道で、鰊や鮭の飯寿司を食べたことがあります。
写真とつくり方とが、飯寿司とよく似ているので
Wiki.で調べたら、発祥は北陸とありました。
僕は、この発酵食品を食うと親父のことをよく想い出します。
富山の鱒寿司もこの流れになるのかしら。

沖縄なんかでも、みんな心の暖かいい人というレッテルが貼られておりますが
そんなことはありません。
いじわるは田舎だけに露骨ですし、全会一致を求めたがる地域制に反対意見を言うとつるし上げられます。
根岸冬生
URL
2013/02/12 11:10
根岸さん コメント有り難うございます。

根岸さんのお父様は北海道なのですね。
北海道は北陸出身者の方が多いところですよね。
何回か北海道に旅行に行きましたが、北陸出身だという事で随分丁寧に対応して貰いました。

鱒寿司は富山市内(旧富山藩)が発祥のようです。
あちらでは余りかぶらずしを食べないかも知れません。
東日本と西日本の文化の境目があの辺にあるらしいですから、ちょっと調べると面白いかも知れません。

実家周辺の人達は司馬遼太郎から「狸寝入り」と言われる様な人達の集団です。
その中でも底意地が悪い地区と伝統的に言われている場所にあります。

今住んでいるところは昔から沢山の人が往来した場所なので、山村ではありますが「マレビト」には寛大です。
但し、家を持って定住する事が条件なのですが…
Nori
URL
2013/02/12 18:24

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