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zoom RSS 正統な異端児 キリン富士山麓樽熟50°

<<   作成日時 : 2013/05/04 07:00   >>

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近くにある大手スーパーにある酒類売場で長考することは日常茶飯事となった感がある。
奥様のお伴で買い物に行く度に、ウィスキーの陳列棚の前で「うーん」と唸っている姿は、あまり様子の良いものではない。

同じような価格帯の物の中から、心が惹かれた物を選ぶのだけれども、新しい酒にチャレンジするかおなじみの物にするかは非常に悩ましい。

そんな時、以前から参考にさせて頂いている只野乙山先生のブログを、新しい酒をチョイスする場合の基準にさせて頂いている。
何しろ乙山先生は「こんなのがあったんだ」というような酒にまでチャレンジされている。
保守的な(腰の引けた)私には決して真似の出来ない事である。素直に脱帽します。

という事で、今回も色々と並ぶウィスキーの中から安価なスコッチを選ばずに、国産の物を選んでしまう事となった。ヘタレと呼んで下さい。
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もう時効だろうからカミングアウトするが、未成年の頃内緒で兄の部屋に置いてあったロバートブラウンをほんの少し(ホントに微量)、失敬して飲んだ経験がある。
一度横に置いてあった角瓶も同様に頂戴したが、そっちには二度と手を出さなかった。
今考えても何故だか不思議である。

キリンのウィスキーは現在華やかでスムーズなものが多いと聞くが、この富士山麓樽熟50°はちょっと性格を異にした飲み応えのある酒らしい。

色は比較的濃い琥珀色。最初の香りはエステル香というか溶剤系の香りの中に少しリンゴの香りもする。しつこかった鼻づまりが直った証拠だ。慶賀慶賀。
味は甘みがすぐに立ち上がり、ビターがゆっくりと追いかけてくる。その後に来るスパイスは若干刺激的。かといってピリピリする訳ではない。そしてやにわにバニラの香りが残る。
濃い味なのに余韻は案外短い。このあたりはラベルに記載の淡麗という表現なのかも知れない。

ほんの少しだけ加水して様子を見る。挙動は緩やかになってくるが、刺激はあまり丸くならない。これはアルコール度数の関係なのだろう。
まったりした甘みの立ち上がりからビターが来て、徐々に甘草(リコリス)風味になっていくのが感じられる。スパイスからバニラが来るまでの間、ほんの少しだけ若い酒が顔を出す。気にしなければそれまでという程度ではあるが。

しかし偶然加水してから間を置いてしまった事があって、再び匂いを嗅いでみたらエステル香が消えて甘いフルーツの香りになっていた。そして若い酒の匂いも落ち着いてきて、非常にいい按配になっていた。
『ゆったり構える』がこの酒を飲むときのポイントかもしれない。
まあ値段と比較してみても非常に良い酒である。

この酒は度数を見るからにフロム・ザ・バレルを意識しているのは判るし、少し安価な値段設定をしているのも商品企画なんだろうと思う。
ただし、ペットボトルのものがラインナップされているのは頂けない。
その程度の扱いをされている酒だという印象を与えるのは良い事なのか否か?。

正直値段は違うがフロム・ザ・バレルといずれを選ぶかを問われれば、迷わずフロム・ザ・バレルを選ぶだろう。

世の中にはイメージだけで売っている酒もあるが、味だけで勝負するのも難しいものがある。

ちょっと残念な気がするのは私だけであろうか…。



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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
こんにちは! おっ、キリンの〈富士山麓樽熟50°〉ですね。このウィスキー、近頃では所によっては1000円を切るときもあるみたいでお買い得じゃないかと思います。

乙山がこれを記事にしたのは2010年の12月頃でして、その時は1400円くらいだったでしょうか。アルコール度数が高いのですが、不思議に甘く華やかな味が支配的で、ピート香はかなり抑え込まれているように覚えています。

キリン・ディスティラリーズのウィスキーはおしなべてこの甘く華やかな感じに仕上げられているようにも思えてきます。悪くないのですが、煙臭いのが好き、という人にはちょっと甘ったるすぎるかもしれませんね。
只野乙山
URL
2013/05/04 09:43
乙山先生 コメント有り難うございます。

この酒は値段と比較すればとても良い酒だと思います。
ちゃんと樽の木の香がして、後味のバニラ香も感じることが出来ます。
おっしゃるようにピート香が足りませんが、私なんかでも良い酒だとは思えました。

それでもスムーズを基調とするキリンのラインナップの中では、珍しく飲み応えを目指したもののようです。
一度これの18年ものを飲んでみたいと思いますが、如何せん値段が高すぎる…

色々とチャレンジしたいのですが、根性と資本が不足している現状です。
Nori
2013/05/04 14:41
何度か飲んだことがあるんですが、丸くない・・・とおっしゃる言葉が私にはよく理解できます。とがっている、というほどではないのですが、なんとなく突っ張ら勝ったものが感じられ、その丁寧な作りと裏腹にそんなに多くの支持を集める酒ではないなというのが私の素直な感想でした。
けれども・・・ときどき思い出すように買っちゃうんですよね。
三友亭主人
URL
2013/05/04 21:42
三友亭主人さん コメント有り難うございます。

おっしゃる様に常に度数の高い事を意識させる酒です。
本当にもう少し練れた感じがあれば、贔屓の方が増えていきそうな感じではあります。

この辺はフロム・ザ・バレルなどは上手くやっていて、飲んでいても度数の高さを感じさせない様に出来ています。
作り方は良いんでしょうけど、少し残念な気がします。

ただ、費用対効果の面では良いものがあると思います。
この価格帯の酒にはハッキリ若さを感じさせるものや人工的な味のするもの、味の希薄なものが多かったりしますので、存在価値はあると思います。

もう少しだけ出せばニッカのピュアモルトが買えてしまうので、そっちに流れる人も多いでしょうが…

簡単に入手出来るのは良いんですけどね。
Nori
2013/05/05 01:20
初めまして。
去年から知り合いの影響でウイスキーを飲み初めてその人の話を聞きながら、何とか香りを拾おうとしてるのですが、未だに分からず…
嗅げば嗅ぐほど、酔いが回り鼻が痛くなり…(笑)

今は富士山麓を飲んでるのですが、さっぱり分からず…(T△T)
香りを拾える方を尊敬します。
勉強のためにも、度々覗かせていただきますね。
みい
2015/09/05 21:28
みいさん コメント有り難うございます。

おお、ウィスキーを始められたのですね。
ウィスキーというのは結構色々な刺激が強い酒でもありますので、慣れるまでは色々な風味を感じ難い酒でもあります。
口に入れてしばらく遊ばせておけるくらいまで徐々に加水して、時間をかけて飲んでいくと判りやすいかも知れません。

まあ通常言われてる事でもありますけど、若干加水する事で香りが立つ事も多いのでストレートよりも良いかもしれません。

それとパソコンの不具合と諸般の事情で返事の遅れた事をお詫び致します。
パソコンが復旧しつつあって、また記事を上げて行こうと思いますので宜しくお付き合い下さい。
Nori
2015/09/09 21:56
はじめまして、ウイスキーの記事を色々検索していてこちらのブログにたどり着きました。さて富士山麓にペットボトルの商品がラインアップされているとお嘆きでしたが、おそらくペットボトルは業務用で居酒屋チェーンなどに卸される角瓶やブラックニッカなどの対抗策ではないかと思われます。ですのでキリンは富士山麓に対して「その程度」の扱いではなく、本気で勝負していると感じられます。ですので安心してこれからもご愛飲下さい。o(^o^)o
通りすがり
2015/10/21 08:36
通りすがりさん はじめまして。コメント有り難うございます。

この酒に関しては私も結構評価が高くて、それが故に「ペットボトルで売る酒じゃないだろう」という気持があるのです。
角瓶などの対抗馬ならばボストンクラブがあるでしょうし、もっとブランドを大事にしても良いのではないかと思う訳です。
「高級そうな瓶に入れてもったい付けて売れ」と言っている訳ではなくて、多少そういう『ブランドの育て方』が有っても良いのではと。

他の記事にもしてますが『エンブレム』を無くした事については、もっと文句を言いたいところなんですけどね。
Nori
2015/10/21 09:18

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