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zoom RSS 価値と値段 というタダの雑感

<<   作成日時 : 2013/06/17 07:00   >>

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物の値段には必ず理由がある。
テレビに登場する湯川学先生の言葉ではないが、資本主義の社会でモノの価格には需給のバランスとか値頃感とか色々な理由でそれが決定される。
バブルの頃は高級だったら売れるという風潮があって、ついこの間までは安ければ売れるという状況だった。
そんな中で自分らしい価値基準を維持するのは、結構難しいものだと感じるのは私だけだろうか。

難しい話をしようというのではなく、私の周囲で発生している小さな小さな経済状況を話してみたい。

この間からバランタインのファイネストを飲み始めて、好むと好まざるとに関わらず当時からあった酒を飲み比べる事となり、改めて感じた事がある。具体的に言うと前述ファイネストと、遠洋漁業の母港と頼むピュアモルト・ブラックを図らずも続けて飲んだ事による。

私が20代の頃から互いに市場にあった酒なのだけれど、当時はバランタインは安くて3500円位していた。対するピュアモルトは定価で2500円。その差は1000円ほどあった。
多くのウィスキーが税制改正の時に度数調整をしたので、当時と全く同じ中身だとは断言できないが、今でも差額が1000円あればあれこれと迷ってしまう。
画像
現在の値段で比較すればバランタインは1000円程度。ピュアモルトは1600円程だ。
確かに容量に違いがあるので単純比較は出来ないけれども、差額600円程度だったらピュアモルトを迷わず選ぶ。
と言う事は、税金が介在しなければ今の価格が至極適正なモノだと納得がいく。

そこで思ったのが商売下手と言われるニッカという会社の本当凄みは、今でもこの酒を造り続けている事にあるんじゃないかと言うことだ。

奇しくも、というか後を追ってピュアモルトと名付けた酒を販売していた会社がある。
それも7年と年数を明記して差別化を意図した酒だった。
販売本数はニッカの方が多かったようで、結局その酒は程なくラインナップから姿を消してしまった。
20代前半の頃に親交のあった社会人の方が「ニッカの酒の旨さが判れば一人前だ」と教えてくれた事は、以前のフロム・ザ・バレルの記事にも書いた。
実はその方からもう一言あって、それは「サントリーのピュアモルトは寝かしてないから旨くない」と言う事だった。

決してサントリーの事を論って批判したい訳ではない。
サントリーという会社はマーケティングに優れていて、消費者の心に突き刺さるような商品イメージを提示して、常に業界のトップに君臨する会社である。
経営という事に関しては何枚も上であることは疑いない。

しかし後追いで作ったその酒は淘汰されてしまったのだ。
上質なモノを適正価格で売るという一見地道で迂遠な商売が勝った好例だと思う。
今現在もピュアモルトは造り続けられていて、入手には多少の困難を伴うにしても口にする事は出来るし、この酒をこよなく愛するリピーターも多い。

最初に書いた事だが、モノの値段には必ず理由がある。
良いものが売れるとは限らないが、愚直な商売が信用を獲得する一番の早道だと言う事も示唆しているような気がする。





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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
>物の値段には必ず理由がある
基本的には正しい考えでしょうね。
同じように、学生の頃に諸先生方にこうも言われました。
「出版される書物にはsyっパンされる分だけの理由がある。」と。
ともすれば、自らの価値観のみに拘泥し、他者を受け入れぬ若さゆえの狭量さを戒めるためのお言葉だったのでしょう。
たとえ多くの人間がその価値を認めずとも、出版した数の分だけ売れるのならば、その本は出版される。すぐなくとも売れる数の分だけその価値を認める人かいるのだからと・・・その人の価値観を否認するわけにはいきませんよね・・・

とするならば、自分がその値段を認められずとも他の人にはどうかという問題になってきます。

しかしながら、今回音利上げになったウイスキーについてのご意見、これは全くの同感・・・いや、ピュアモルトはもう少し高くていいのかも・・・(困るけれども)
三友亭主人
URL
2013/06/17 21:14
三友亭主人さん コメント有り難うございます。

実は今日仕事の山場をやっと過ぎまして、漸く落ち着いてきたところです。
そのせいでお返事の遅れました事、深くお詫び申し上げます。

嗜好品というのは人それぞれの好みがありますので、評価の難しい部分なのですが、「良いものが売れるとは限らない」事も多くありますし、逆に「売れている物は良いものだ」とも限らない訳です。
手にした人が満足できる内容をもつか否かで、人それぞれに求めている部分が違うので、単一の価値基準では計れないですよね。

ただモノには造った人間の意識が如実に反映するのも事実です。
私の場合は、入手する以前に造った人間の意志が見えるモノを選ぶ傾向にあるようです。
たとえそれが不人気なモノであっても、その意志が汲み取れれば思わず買ったりしてます。

ことウィスキーの場合には、愚直にも見える商売をするニッカを選んでいるようです。
結構正直というのは奥の深いモノなんだと思ったりしてます。
Nori
2013/06/18 23:30
こんにちは! バランタインのファイネスト、なかなかのものだと思いますが、ピュアモルトの黒と比べるとかなり若い感じがするように思います。とくに二つ並べて飲み比べると違いがよくわかるでしょうね。

仰るように、バランタインのファイネストは3500〜4000円ほどしていたんですね。たいへん高価=高級なイメージがありました。それに昔はホワイトホース、カティ・サークなど、テレビCMがあったほどで、それもなにか高級な雰囲気を出していたように思います。

洋酒天国になりましたが、その代わり、かつての2級酒が存在価値を失うことになりましたし、安かった焼酎がとても高くなってしまいましたね。物の値段はその時々で変わるのでしょうが、ニッカのような酒を見失うことがあってはならぬ、と思います。
只野乙山
URL
2013/06/19 12:31
乙山先生 コメント有り難うございます。

ファイネストの若い感じも慣れるとなかなか良いものですが、値ごろ感で言えば今の値段が相応なのかと思います。
同じ感覚で見ればピュアモルトという酒は、値段以上のものに思えてきます。

確かにブラックニッカスペシャルやハイニッカが立場を失うこととなりましたが、乙山先生の記事を拝見する限りニッカが安価なウィスキーにも手を抜かず、良心的な商売をしていたことが窺えます。
こんな会社は滅多にありません。それだけ自社製品に絶対の自信がなければ出来ない事です。

最近ブラックニッカの新しい物がでましたので、入手して色々確認やら楽しんでます。
後日レポートさせて頂きます。
Nori
2013/06/20 08:38

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