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zoom RSS 名前は重たいか? 竹鶴ピュアモルト

<<   作成日時 : 2013/12/13 07:00   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 8

この間の東京出張で『Barピートリーク』に行った事は書いた。
その時どんな酒を飲んだかは、おぼろげに覚えている。
何故しっかり覚えていないかというと、怒濤の様な旨い酒に溺れて記憶が飛んでいたりする。

実は1日目は一人で店に行き、たまたま隣で飲んでいた青年の意気に感じるところがあって、彼の話をずっと聞いてあげていたのだ。
その時の事は結構印象的だったので別に記事にしようと思う。
よって今回は割愛するが、青年の美学とリンクするような若くても印象的な酒を飲んでいた。
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そんな流れでマスターとこの『竹鶴ピュアモルト』の話になった時に、私はまだ飲んでいなかったから「どうだった?」と聞いたところ、「悪い酒じゃないですよ、12年とはちょっと方向が違いますが」と返ってきた。
以前から竹鶴12年が終売になると聞き、非常に残念で新しい竹鶴ノンエイジには余り期待を持てずにいたが、この一言で「飲んでみようか」と思い立った。
と言う事で奥様のお買い物にお伴してウィスキー売り場に行った。判でついた様な日常。

ラベルは黒に金文字という高級感漂う、というか一寸イヤラシ目の高級感があるもの。ラベルは味を表しているや否や。

色は綺麗な琥珀色。グラスに注いで香りを確かめる。最初溶剤様の香りがするが、ゆっくり確かめてみると洋梨の印象。その底には木質的な香りを感じ取れる。仄かなバニラ風。
ピート香は余り感じられず残念。

飲み口の挙動はとてもゆっくりしている。甘さは柔らか。この甘みには酸味もついてくる。
フルーティな風味は感じるが、先ず揮発性の高さを感じさせる味である。だが樽由来の風味を感じさせるものもある。味の厚みはほどほど。スパイスは少し強め。ビターは柔らかい。余韻はあっさり目だがちゃんとバニラ系の香りがする。華やかな酒。

いつもの様に若干加水して様子を見る。香りはより判りやすくなる。さっきの匂いの中にほんの少しだけピート。但し大半が樽由来と思われる香り。
飲み口は少し柔らかくなる。噂に依ればボディの厚みを確保するのに、度数を高くして成分含有量を多くしたらしく、揮発性の高さを感じてしまうのは必然なのだろう。ただ1:1のいつもの加水量ではまだ角が残る。
とはいえ甘みの複雑さが感じられて、悪い感じはしない。というか、とても良い感じ。
バニラ系の余韻はハッキリしているが、潔く消えていく。スパイスは結構舌に残る。

年数が違うと全く違う酒と思った方が良いと言うのが定説であるけれども、竹鶴12年と比べると足りているところと足りていないところが結構よく判る。
明らかに余市蒸留所の個性が足りない。足りないというより希薄になってしまっている。
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複雑な甘さが広がっていく様子は紛れもないニッカの個性ではあるが、華やかな方向に舵を切ってあるのは宮城峡のモルトを多用してあるからだと想像出来る。でも余市の風味がある方が『竹鶴』の名前が相応しい様な気がするのは私だけだろうか。

原酒の貯蔵量の関係から『山崎』や『白州』も10年ものを無くして、年数未表記のシングルモルトをメインに押している。これはスコッチの世界でも主流になりつつある。
竹鶴ピュアモルトはサントリーの変え方から比べれば、確かに良心的で堅実な変化なのだろうと思う。誤解の無い様に言うが決して悪い酒ではない。

この『竹鶴』のみならず『山崎』や『白州』も目隠しをしてテイスティングしたなら、巷間伝えられているほどの厳しい評価になっていない様な気がする。
極端な話、別の名前で売られていればもっと良い評価を受けていたかも知れない。

馴染みのある名前を踏襲しながら新しいウィスキーを造るというのは、凄く難しいのだろうなと感じられる酒である。

決して悪くない酒だが、私は流通在庫が有る限りは12年ものを買い続けるかな…。





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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
竹鶴も余市もまだ試したこともないゆえに、何も言えそうもないのですが・・・せめて、12年が店頭にあるうちには一度口にしたいなあとは思いますね・・・

・・・でもその前に「マルス」を試さなくっちゃ・・・
三友亭主人
URL
2013/12/15 09:22
三友亭主人さん コメント有り難うございます。

12年ものは香りもコクも数段上で、余市をより濃く感じる事が出来ます。
それを除けばこの酒も結構香り高くて良い酒ですよ。
12年が無くなってしまうのは断腸の思いですが、代用として飲まれる方も多いんじゃないかと思います。
私はピュアモルトの黒を買ってしまいそうですけど。

マルスは余り知られては居ませんが、正直でなかなか良い酒を造っていますよ。
私もいま入手しようと計画中です。
Nori
2013/12/15 09:54
こんにちは! 〈竹鶴12年〉ではなく〈竹鶴〉ですね。12年物、というのはスコッチの世界でもわりと多い、意味のある年数だと思うのですが、なんで〈竹鶴12年〉を終売にするんでしょうね。そのあたりがよくわかりません。
仰るように〈竹鶴〉も、他の名前で出したなら、評価されそうな感じですね。同じ名前だと、どうしても〈竹鶴12年〉と比べてしまうことになるので、少しかわいそうな気もします。〈余市〉の風味が少なくなったというのは少し残念ですが、ちょっと飲んでみたい気がしています。
只野乙山
URL
2013/12/15 19:00
乙山先生 コメント有り難うございます。

このノンエイジ竹鶴は普通に飲むと、香りが高くてとても良い酒ですよ。舌の上に蓄積される感じもまんまニッカの酒ですが、余市と言うよりザ・ブレンドに近い感じかなと思います。
でも竹鶴12年の代わりだよと言われたら、一寸違うかなと…。

ブラックニッカのリッチブレンドよりも良いまとまりをしているのですが、12年が無くなったらピュアモルトの黒を買ってしまいそうですね。

ただ単に私が余市を好んでいるとか、個人的嗜好の話かも知れませんけどね。
Nori
2013/12/15 21:16
「酒屋で角打ちにて味わう竹鶴
ピュアモルトノンエイジ」

わたくしもついに竹鶴ピュアモルト
ノンエイジを飲みました。
只今 花粉症全開中の所、鼻がバカに
なってなっておりましてが、
たまたま昨日嗅覚が復活したので
いそいそと角打ち(酒屋で立ち飲み)の店を訪れました。
この店すごいんですよぉ〜、
竹鶴ピュアモルトノンエイジが
一杯で\300-で飲めるんです。
早速ストレートで試します。
う〜んなんか平坦なぁみたいな
印象、ロックでやってみると
氷が溶け出してから立ち上がってくる、12年でシビれた梨や青りんご
とほのかなビターとピートが感じられ、12年には及ばないものの爽やかなキレのある後味に、これはBNリッチブレンドのユーザーを導くに
値するウイスキーたぁっ!と
思えました。
これはこれで素晴らしいです、


四の字硬目
2014/02/11 22:01
四の字硬目さん コメント有り難うございます。

おお1杯300円というのは魅力ですね。
ノンエイジの竹鶴も、それ単体で飲めばとても良い酒だと思います。ただ、12年が終売になるからその代わりで…と言われると「うーん」という感じですかね。

酒齢の若い酒で同じものを造るというのは不可能ですから、ブレンダーの皆さんもかなり苦労をされたんじゃないかと思います。
12年が酒場に無くなった時、ピュアモルトの黒をメインにして時折これを飲もうかと考えております。

何につけ先代の名前が大きすぎると、後を嗣ぐのは大変な苦労をするものだと思います。

私もこれはこれでとても良い酒だと思います。
Nori
2014/02/12 01:11
はじめまして。楽しく拝見しております。
かつて余市の工場で、竹鶴12年と10年(ノンエイジ?)を試飲したことがありました。たった2年でこうも違うのかと感服し、一層ニッカ熱が再燃しました。
終売は本当に残念です。
つっち
2015/03/27 10:09
つっちさん はじめまして。コメント有り難うございます。

身辺がバタバタしておりまして、返事の遅れましたことお詫び申し上げます。
仕事柄年度末はバタバタと追い込みがかかっている状態なのです。逃げ隠れが出来ないというのはツラいものでして。

竹鶴は非常に良い酒で、この値段でコレを売ってニッカは大丈夫か?と思える位でした。何より私にウィスキーの深さを教えてくれた酒でもありまして。

終売はとても残念なのですが、ノンエイジの竹鶴の方もそう悪い酒ではありませんし、ウィスキー慣れしてない人達にとってはエステリーで飲みやすい酒ではないかと思います。

今ドラマの影響でニッカの酒が売れているのは結構なのでが、今後も品質を守っていって欲しいなと思ってます。
店頭に並ぶ酒が少なくなっているのには困りますが…。
Nori
2015/03/29 12:11

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