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zoom RSS 伝説の青バッヂ キリン エンブレム

<<   作成日時 : 2014/02/19 07:00   >>

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少し前の記事の中で、以前にスカイラインに乗っていたことを書いた。
私より上の世代の人たちにとって、スカイラインというのは特別の車であったのは確かである。何故ならサーキットで50勝を上げた事など、日本の車の中では数少ない伝説を語れる車だったのだ。というのも出自自体が色々と伝説に彩られているからでもあるが。

今は日産に吸収されてしまったが、元々プリンス自動車というのは『富士精密工業』という名の会社であった。今でも存在する『富士重工業』と元は同じ会社であり、以前の社名は『中島飛行機』という航空機メーカーだった。
ここまで書くとピンと来る方も多いとは思う。そう彼の『零式艦上戦闘機』の大半を製造していた会社なのだ。

画像この話は私のツボにはまっていて、長くなってしまいがちなので割愛する。
簡単に説明すると『零戦』や『紫電改』のエンジン設計に携わっていた有名なエンジニア、中川良一氏が開発した車が『スカイライン』だったのである。
そのスカイラインには『GTバッヂ』というエンブレムが装着されていて、レーサー譲りの6気筒の証でもあった。
後にレースカーにより近い『GT−R』には赤いGTバッヂ、標準の6気筒には青いGTバッヂを着けるのが習わしとなったのは通の間では有名な話だ。

一体何の記事か判らない内容となってしまって誠に恐縮であるが、この『エンブレム』という名から私が連想したのは『スカイライン』だったからに他ならない。
そんな訳かどうかは知らないが、キリンと日産にはもの申したいのだ。

色は綺麗な琥珀色。最初の香りはエステル系の香りがする。そして明確な樽熟成香。
飲み口は柔らかな甘さから深みを持った甘さに変化する。そのうちにビターが立ってきてリコリスの風味に。ボディは思ったよりも厚い。ビターは樽由来の渋みを伴っている。
それからじんわりやってくるスパイスは柔らかい胡椒風味。ホワイトペッパー。
余韻は明確に樽由来の芳香。それもあざといものではなく、気持ちの良い木質性。そして焙煎した麦の風味。

いつもの様に若干加水してみる。最初の香りに加えて少しフルーツ風味の香りも立ってくる。加水しても腰折れを起こすこともなく、味の厚みを感じられる。まあ樽由来の香りが柔らかくなって飲みやすいかも知れない。樽香が好きな人はあまり加水しない方が良いかもしれない。ということで私は若干の加水のみ。
甘さはまろやかで深い。ビターが勝っていてじわじわとスパイスが来る感じ。総体的に香木を連想する。
余韻はバニラ風味ではないが、樽の風味を感じられて良い感じ。仄かに長く。
画像

ロックにすると尖っている部分が丸くなり、厚みがあるのに柔らかで旨く飲めてしまう。いやいや厚みがあるからロックでも良いと言う方が適当かも知れない。
旨い酒だなあ。

キリンのウィスキーってもっとバーボンっぽい印象があったのだが、これは明確にスコッチ風味。私好みの良い酒である。

一つ残念なのは既にキリンのラインナップから消えていること。
つまり入手するには流通在庫しかないわけだ。私が入手したボトルのラベルが剥げかけているのは、こういった理由によるものなのだ。

前書きが長かったのも、既に消滅してしまったスカイラインの直列6気筒エンジンと通じる感じがしたからだ。
ああ、在りし日のRBエンジンよ…。

この酒は赤バッヂとまでは行かないが、それなりの官能のある青バッヂを連想させる良い酒だった…。





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コメント(10件)

内 容 ニックネーム/日時
こんにちは! キリン・ディスティラリーズの〈エンブレム〉ですね。これ、ずっと昔に飲んでなかなかいけるなあと思っていました。サントリーオールドとかローヤルとは違う路線で、ロバート・ブラウンと並んで本気でスコッチよりのブレンドにしていたと覚えています。
仰るように商品ラインアップから消えていますね。また一本、なかなかいけるウィスキーがなくなってしまったのかと思うと残念です。見ると、ロバート・ブラウンの昔のボトルがまだあるようです。これもなんだか不思議な気がします。いったい、どこに行ったら買えるのか? キリンはどこまで本気なんでしょうかね。
只野乙山
2014/02/19 15:14
早々にレビューを拝見でき、
感謝申し上げます。

先日飲んでらしたのは
キリン エンブレム でしたか、
わたくしも何時か近い内にと思いつつ、もう少し修行を積んでから飲んでみようと油断しておりましたら、
終売だとは不覚を取りました。
一度近い内に飲んでみようと思いま
した。
貴殿の今回のレビューはわたくしにとっても誠に感慨深いものがあり、
ウイスキーという入口からのその
奥の深さを知らされました。
ありがとうございました。







四の字硬目
2014/02/19 18:19
乙山先生 コメント有り難うございます。

この酒はちゃんと樽の香りのする良い酒でしたね。
実は乙山先生の記事を拝見して「なかなか良さそうだな」と思って買ってみたのです。

店でラベルが剥げかけていたので他に在庫はないのか聞いてみたところ、この1本しかなかったので色々調べてみました。まあ記事にもある通り流通在庫しか無い様な有様でして。

キリンもメルシャンを吸収してから軽井沢蒸留所を閉鎖したりしましたので、スカイラインのことを連想した訳です。
でも仰有るように何かやっている事というか出す商品が何か中途半端で、どこまでが本気なのか疑わしいのも確かです。

ラインナップから消すにしても代わりになるものが無いというのは、話にならないどころか言語道断だと思います。
昔からのファンなど、どうでも良いってこと何でしょうかねぇ…。
Nori
2014/02/19 23:37
四の字硬目さん コメント有り難うございます。

この酒はなかなか個性の立った良い酒でしたよ。
残念なのは記事にもあります通り流通在庫しかない事でしょうか。
もしも酒屋で見かけたら迷わず購入することをお勧めします。
1900円前後になるとは思いますが、日本のウィスキーがかなり上質である事を当時のキリンが世に問うた酒なのですから。

乙山先生も仰有ってましたが、キリンがホントにやる気があるのか否か、今はとても疑わしい気がしております。
Nori
2014/02/19 23:58
貴殿の親切なお導き
ありがとうございます。

竹鶴12年の時のように感動を頂いた
酒が終売となると、変え難いものがあふので
さすがに こたえます。
エンブレムでまた同じ寂しさを味わう事と
なるわけで一杯を噛み締めて頂く覚悟で
おります。

今回の事で
乙山先生や貴殿が危惧される様に、
わたくしもキリンの行く末に大変不安を
感じずにはいられません。

わてくしたちは、これでも庶民派
ウイスキーの伝道師なのですから。








四の字硬目
2014/02/20 08:07
四の字硬目さん コメント有り難うございます。

今まであった銘柄を保持する事と、新しい商品を開発する事の両立は難しい事なのだとは思います。
しかし今のキリンのラインナップを見たら、輸入物は多種多様なのに自社ブランドは寂しい限りですよね。

私だけでなく色々な人が言ってますけど、軽井沢蒸留所を閉めたのはどうかと思いますねぇ…。
自社ブランドもこのまま行ったら、撤退とかいう流れになって行きそうな予感もします。

一時は『NEWS』と言う酒で一世を風靡した事も有るのですから、もっと力を入れて貰いたいなと。
Nori
2014/02/20 08:58
キリンのウイスキーといえば、最近はもっぱら「富士山麓」ばかり飲んでいますが、ふとこんなコマーシャルがあったなあ〜なんて思い出しました。
https://www.youtube.com/watch?v=G07gPLdCrok
はじめは、何で静止したボトルの中のウイスキーが揺れるのか、不思議でなりませんでしたが、そのタネを知って「な〜〜んだ」って感じで感心したものです。
三友亭主人
2014/02/22 08:30
三友亭主人さん コメント有り難うございます。

富士山麓もなかなかのウィスキーなのですが、他の商品については売る気があるのか無いのか判然としません。
乙山先生も仰有ってますが、『スペシャルブレンド』じゃないロバートブラウンも存在しているはずなのですが、酒屋やスーパーに並んでいる所などついぞ見かけません。

ビールと発泡酒以外の販売には興味がないとしか考えられない状態ですよね。
昔はこのCMの様に力が入ったものを造っていたのに…。
一寸最近は残念な状態です。
Nori
2014/02/22 21:02
【自分如きの未熟者には、まだ早い、
キリン エンブレム】

今日、電動アシスト自転車で買いに行き
早速いただきました。
キリンブレンデッドの頂点に相応しい
重厚感と長く続く甘露な余韻、渋みを伴う
キレのあるビターな味、リアルなウッディ香、
全てのバランスの複雑さを受け止めるには
わたくしみたいな未熟者には、まだ早すぎると
愛のムチを頂いた気分です。
去りゆく師匠から近道などせず、
ゆっくり、じっくり来なさいと …、
勉強不足は、やはりちゃんと試されますね。
いい出会いでした。
四の字硬目
2014/02/23 15:34
四の字硬目さん コメント有り難うございます。

22日更新の予定の記事が余りに長文になりすぎ、推敲をしているウチに時間ばかり過ぎている状態なのです。
タイトルだけは何とか上げたのですが…。

まあまあそこまで考えなくても、ウィスキーは飲んで旨いか旨くないかが基本ですから。
それぞれに旨いと思う要素が違っていて、合う合わないはどうしても発生してきます。

私も最初は甘くて派手な酒から入っていますので、他人様の事は言えなかったりします。
でもそのお蔭で色々な酒に出会う事も出来る訳で、これからも色々と飲んでみたいなと思ってます。

母港があるから外洋に出られるという事もあります。
普段飲んでいる酒を大事にしていると、色々と判ってくる事も多い様な気がします。
Nori
2014/02/23 16:02

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