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zoom RSS 原野の花を想う ハイランドパーク12年

<<   作成日時 : 2014/10/17 07:00   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 8

以前から気になっていた酒がある。
スペイ川流域にある蒸留所の酒はいずれも華やかで、銘酒と呼ばれる酒を多く輩出している。その反面アイラ島にある蒸留所は個性的な酒が多い。
いずれにしても人里離れた場所に蒸留所があるのは、税法上の理由で樽を隠す必要があったからだと言われている。

この間スカイ島にある『タリスカー10年』を飲んで、『アイランズモルト』と呼ばれるものに興味を持った。まあアイランズと一言で言っても、共通する特徴などはないらしい。
とは言えいつもお邪魔しているスコットランド在住のsleepyseaさんのブログの写真がとても印象的で、スコットランドの島々に思いを馳せ、スコッチを飲む時にはその写真を拝見するのを常としているのだ。
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スコットランドの街中の写真もとても良い感じなのだけれども、時折UPされている島々の風景が非常に美しいのだ。またそれだけではなく野に咲いている『ヘザー』というピンク色の花の風景が凄く好きなのである。
そして私が今飲んでいる『ハイランドパーク12年』という酒も、このヘザーの花に少なからず関係が有ったりする。

ハイランドパーク蒸留所は、オークニー諸島メインランド島の中心地カークウォールに立地する。結構有名な話なのだが世界最北のウィスキー蒸留所であり、『北の巨人』と形容される会社なのだ。ちなみにサントリーが資本参加している『スキャパ蒸留所』もこのカークウォールにあるのだが、南西部に2qほど離れた場所であるために最北の座をハイランドパークに譲っている。

ハイランドパークの酒の特徴として、よく取り上げられるのが『ヒース』の花の香りである。そもそもヒースとはスコットランドなどの原野の事を指し、その土地に咲く花のことを指すようになった様である。しかしスコットランドではヒースという言い方より、『ヘザー』と呼ぶ方が一般的だということだ。
そしてこのヘザーという花は泥炭地に良く生育するらしい。

泥炭(ピート)とは枯れた植物が積み重なって形成されるもので、ハイランドパーク蒸留所ではヘザーを多く含むピートを使って麦芽を乾燥させるために、ヘザーの香りがするウィスキーが出来上がるという寸法である。
そして前記の蒸留所の立地も、このピートが豊富にある場所を選んだ結果でもある。

色は濃い琥珀色。香りは濃い燻煙香がする。しかしそのベースには花の香り。少し蜂蜜様。
口に入れると先ず甘みを感じるが、すぐにピートの香りがやって来る。甘さの山は高いが早めに酸味が追いかけてくる。そしてジワジワやってくる渋み。
そしてやってくるスパイスは少し刺激的。度数の高さを感じる。最後はビターの余韻。

いつものように若干の加水をする。実際の甘さよりも香りの甘さの厚みを感じる。煙いけど甘い香り。甘さの山が立ち上がるとビターも追いかけてきて、薬っぽくないリコリスの風味。結構好きだなこれ。
甘さが山を下ると熱さを伴うスパイス。そして渋み。でも底流に甘い香りがあるのがよく判る。
柔らかな甘さが続く余韻。
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そうでないスコッチも多いのだけれど、スコッチの特徴と言えば煙の匂いが挙げられる。その意味からこの酒はスコッチらしい個性の酒だと言えるのではないか。
そして華やかというのではないが、野に咲く花の香りのする非常に個性的な酒である。

私は実際にヘザーの花を見たこともないし、香りを感じた経験もない。
だがこの酒を飲むとスコットランドの原野と、そこに咲くヘザーの花を強く連想することが出来る。この酒のリピーターが多いのも頷ける。

リンクをお願いした時にsleepyseaさんから教えて頂いたのだけれど、スコットランドにはヘザーの花のビールがあるらしい。飲んでみたいなぁ、是非。

子供達が大学に行っている間には無理だとは判っているが、絶対にスコットランドに行って原野や森に咲く花の風景を見てやるのだという野望を逞しくしている。

そして一生に一度はスコットランドでスコッチを。




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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
>スコッチの特徴と言えば煙の匂い

私もあの煙臭さが好きな一人なのですが、そのせいかスコッチを飲むときの友として、なにやらの燻製などをちびちびと(ごく少量)つまむのがたまりません。
なかなかそれぬふさわしい燻製が手に入らないので、日頃は適当なもので間に合わせていますが・・・かなり昔、けっこういいスコッチ(もちろん人のおごりで)を飲む際に、ホタテの貝柱の燻製が饗されることがあって・・・これはもう至上の組み合わせというしかなかったのを覚えています。
三友亭主人
URL
2014/10/17 07:38
三友亭主人さん コメント有り難うございます。

確かにスコッチを飲む時に燻製などがあったら、全く言うことが有りませんよね。
生ハムとかスモークチーズとか、それこそホタテの燻製なんてこの上ないものだと思います。でも贅沢品なのでなかなか口には入りませんけどね。

いつも行く大手酒販店には、同じフロアに良さ気なアテが沢山有って、誘い込まれるのが判っているので「見ない見ない」と呟きつつ通り過ぎてます。

それでも最近は煙の匂いのしないスコッチも増えてまして、それはそれで旨いとは思いますけど、そればっかりになってしまうのも困りものだと思っております。
逆に国産だと煙の匂いの有るものは、極めて稀少なんですけどね。
Nori
2014/10/17 11:28
こんにちは! 〈ハイランド・パーク〉ですね。まだ飲んだことはないのですが、これはレジナルド・ヒルの推理小説に出てくる「ダルジール警視」が愛飲しているもので、いつか飲みたいなあと思っていたのです。ヒースの香りというのは乙山が飲んでもわからぬかもしれません。
日本のウィスキーばかり飲んでいるとスコッチを飲みたくなります。ハイランド・パーク、そのうち飲んでみたくなりました。
只野乙山
URL
2014/10/18 08:20
乙山先生 コメント有り難うございます。

この酒ははっきりした燻煙香があって、スコッチのクセの部分を愛好する方々には好印象なのではないでしょうか。
私も実際のヒース(ヘザー)の花の香りに触れたことはないのですが、煙の香りの背後にある甘い香りは結構クッキリしています。
乙山先生ほどの感覚なら凄く判りやすい香りではないかと思います。

これはスコッチの中でも他に似ていない個性の酒ですので、作家の方が敢えてこの酒を使ったのかも知れませんね。
煙の中に隠れた花の匂いですから。
Nori
2014/10/18 08:59
ヘザービールのリンク貼りますね!ここです。
http://www.williamsbrosbrew.com/beerboard/bottles/fraoch-heather-ale
4000年の歴史のビールみたいに書いてますが多分ウソです(笑。このウィリアムブラザーズという会社はいろいろ個性的なビールを造っていて面白いです。日本でも売ってるのかな?面白い味なんで手に入るならトライしてみてくださいね!
ちなみにFRAOCH - HEATHER ALEと書いて、フレアックヘザーエールみたいな発音をします。クは少しだけ発音します。すごくスコティッシュな言葉です。仕事で電話注文するんですが、いつも発音できなくて聞き返されます(笑。
最近知ったんですが、ヘザーよりもヒースのほうが一般的な呼称なんですね。以前母がスコットランドに遊びに来た際に、「スコットランドはヒースの丘というのが有名らしかね。どこにあっとね?」と聞かれ、「そんな観光名所は知らんばい」と答えてました^^
ご紹介のウィスキーおいしそうですね。僕も最近ウィスキーが好きになってきて、とくにピート香が強いものほど好きなので、このウィスキー今度店で探してみます!
sleepysea
2014/10/19 03:46
sleepyseaさん コメント有り難うございます。

ご紹介頂いたヘザービールのHPへ行ってみました。
なかなかユニークな会社だというのが見て取れて、益々飲みたくなってきました。何と言っても紀元前2000年に心を惹かれます。
日本で入手出来ないかあちこち探してみます。

それとリンクの件、どうも有り難うございました。
なかなかあの風景を文章で表現するのは難しくて、お力を借りて何とか伝えられる様になったのではないかと思います。
あれだけの凄い写真を私も撮れる様になりたいなぁといつも思っておりまして、これからもちょくちょくお邪魔させて頂ければ幸いです。

日本では確かに『ヒース』という方が一般的な様で、ハイランドパークの香りもヒースであるとみんな書いてます。ですが私はsleepyseaさんの写真を拝見していたので、「こんな花なんじゃないかなぁ」としか思えなくて、色々と調べてみたのでした。

しかしお母様との会話はとても面白くて、私が以前東京に住んでいた時に、タクシーの中で母が東京タワーを指しながら「あれ東京タワーに似とるね」と言ったことを思い出しました。
Nori
2014/10/19 09:05
この銘柄は飲んだ事が無い
試してみます。

つまみは
手作りベーコンを
カリカリに炒めて…
ウィスキー初心者
2014/10/19 23:26
ウィスキー初心者さん コメント有り難うございます。

この酒はなかなか個性的で、しっかりした煙の匂いの中に甘い花の香りがする酒です。燻煙香は強めですがそれほどピート香が立っている訳ではなく、樽の香りと甘い余韻を楽しめます。

手作りのベーコンなんて最高ではないですか。
と言うことはスモークマシンを持っておられるんですね。
実に羨ましい。
今は「余り趣味を増やすな」と釘を刺されている最中なのです。
Nori
2014/10/20 14:17

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