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zoom RSS 一黙雷の如し…とはいうものの

<<   作成日時 : 2014/12/09 07:00   >>

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前回の記事で仕事がらみのことを書いた。
今回も若干ではあるが仕事がらみの話を少々。
毎度の事ながら四方八方に気を配りながら、沢山の人間に会わないといけないというのは気力を使うものである。

誠に自分勝手な『人嫌い』が自分の中にあって、人と接するのみならず自分の主張を相手に伝えるのはどれだけ困難なことか。妙齢の素敵な女性ならば何の苦もなく出来ると…、いやいや緊張してもっと無理かも知れない。
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とはいえ諸般の事情によって、今回は特定の人にきちんと挨拶をすれば良いという、今までにないような好条件であった。何より気詰まりな偉い議員のセンセたちも解散となって『江戸所払い』のような状態であったし、増幅しなくても良さそうな大声なのに拡声器で怒鳴り散らす人達もいなかった。
それこそまるでゴーストタウンに居るような錯覚を覚えたのだった。

私に求められている仕事を全てこなし、職場の元後輩を無理に付き合わせて最後の最後に自分の趣味を。帰りの便までに結構時間があったから、前回と同様に東博の特別展を見に行ったのだった。元後輩にしてみればやかましいオッサンと行くのは気が進まなかっただろうが、余り意見を聞いてくれないオッサンに文句をいっても無駄だと諦めているようである。
流石に一緒の職場に居たから体験的に理解してますわな。
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今回はそこらに転がっている安易な特別展ではなく、『日本国宝展』というもの凄いタイトルの特別展なのだ。いつもは法隆寺にある『玉虫厨子』は当然のことながら、チケットやポスターにもなっている三千院の『勢至菩薩坐像・観音菩薩坐像』や『沖ノ島祭祀遺跡出土品』が目当である。
だってこんなお宝が一箇所で見られる事ってなかなか無いでしょう。

車を駐車場に入れる時にチラッと見たら、美術館で行われている『進撃の巨人展』のポスターが…。
私は多少の興味がある程度だったけれども、元後輩の興味はこちらの方へ重心が傾いていそうである。何せ実物大の巨人が展示されていたり、色々なデバイスによって巨人の恐怖を体験出来るようになっているらしいのだ。
まあ若い女性の悲鳴が聞こえる展覧会なんて前代未聞ですもの。興味も湧くわな。
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そんな元後輩の後ろ髪を強引に引っ張りつつ館内へ。
入口に薬師寺の『仏足石』がドーンと。流石は国宝展だけのことはある。そしてドーンと『玉虫厨子』が。有無を言わさぬ展示の数々にいつもの蘊蓄オヤジも静かに見学を…。
しかしいつものことながら暇を持て余した爺様婆様の多いこと。そして多くの場合ケースの前にふんぞり返り、「ここはオレの場所だ」と言わんばかりである。少しずつ移動して見るのがマナーだというのに。

そんな爺様婆様に説教するのも時間が勿体ないから、少し強引に押して行列を流してあげる。東博の方々へ少しばかりの協力を…。
面白い事に爺様の興味は武具と刀剣類であり、婆様の興味は蒔絵手箱などの漆工品や仏画以外の絵画であることを発見した。そして興味のないものには非常に素っ気ないこと。
まあ格安のチケットで入っておられるから、それほど執着も無いのかも知れない。
下世話な話ですが。
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私はいつものように要らない話をするのを極力避けていたのだけれど、『元興寺極楽坊五重小塔』を目の当たりにした時についつい余計なことを…。まあ小なりとは言え建造物を見た途端、仕事がらみの話をしてしまうのは条件反射みたいなものです。
この時は5・6人ほどの婆様達が私の話を聞いておりましたな。

そして私の本来的な興味の対象である『沖ノ島祭祀遺跡出土品』を見たとき、またまた要らぬ話をしそうになり慌てて小さな声でボソボソと注釈を。結局のところ要らない話をする訳である。ちなみに振り返ったら7・8人の爺様が私の話を聞いていた様である。
良いものを見たときに黙っているのって結構難しい。
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それから仁和寺さん所蔵の『孔雀明王像』の前に来た時、ついに黙って居られなくなってしまったのだった。だってなかなか見られないものなのに、すーっと素通りするジジババばかりなのだから。そしてついでに元後輩も素通りしそうになってるし。余りにも勿体ないじゃないの。

学芸員さんの手前声を絞って孔雀の羽のグラデーションの事やら光背のボカシの意味やら、それがもたらす視覚的な効果など元後輩に説明したのだった。すると意外なことに学生と思われる若い子達が私の後についてくるようになった。ついでにジジババも。

禅語に『一黙雷の如し』という言葉があって、「雷のように何が何でも黙っている」状況を指す。今回はこれを実践しようとしたのだけれど、ひどい失敗に終わって今は後悔している最中である。

うるさい爺ィにはなりたくないと常々思っているのに…。




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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
東京の博物館は中学校の修学旅行以来で・・・その時は、常設のものしか見られなかったんですが、刀剣の展示室の圧倒的な量と怪しく輝く刀身に惹きつけられたのを覚えています。
それにしても、奈良にいてもいくつもの場所を回らなければ見られないものをこうやって一カ所で見られるなんてうらやましい限りですね・・・人混みだけは面倒くさいけれど・・・

三友亭主人
URL
2014/12/09 07:34
三友亭主人さん コメント有り難うございます。

東博は色々な縁がありまして以前刀剣担当の方に指導を頂いたり、バックヤードに立ち入らせて貰ったりしたことがあります。
現在はどうか判りませんが、建物は古いのが当然のことながら事務仕事も皆さん古い部屋の中でされていたことが印象に残っております。

仰有る通り奈良でもあちこち廻らないと拝見出来ないような品が、一度に見られるというのは実に結構な事です。
元々文化財の多くは関西圏に集中していて、関東の方々が眼にすることが少ないのを考慮して企画されているのだと思います。実際のところ関東各地から多くの方が来ておりました。

ただ関西にいてもなかなかお目にかかれない品もあるのに、その辺の事情が判らないから素通りしてしまうことも多いようです。

まあ人混みは実際に面倒くさいですよね。
私がスーツ姿だったもので勘違いされて色々な質問も受けましたし、おばさん達から「大したものよねぇ」と同意を求められたりしたのもありますけど。
何故か営業マンのようにニコニコ応対してましたけどね。
Nori
2014/12/09 09:11

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