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zoom RSS 六日の菖蒲 十日の菊

<<   作成日時 : 2016/02/15 07:00   >>

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今は昔、師走の頃の事にぞありける。
歳毎の例の随に此の年も都の紅葉をば見むと奥様より申し付け有り。
という訳で、今年も混雑期の11月を避けて散り際の残り紅葉を見に行く事となった。というのも子供の住む部屋の用件があったのに、丁度子供にも用事があって半日の空白が出来たのだった。
ならいっその事紅葉でも見に行こうと言う事で。
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行く先は奥様が以前から連れて行けと、鬼界が島の俊寛僧都のように地団駄を踏み続けていた毘沙門堂へ。
ただ今年の紅葉は全国的に良くなかった様で、中々赤くならない癖に赤くなった途端に散るという傾向だったので、行ってみて何も無いという事態も想像出来た。
試しに京都在住の人間に聞いたら「何も無いって事はないだろう」とは言っていたけれど。
さてどういった塩梅か…とハラハラしながら山科に到着した。

トップシーズンだと人波が引きも切らずだったろうと想像出来る路も、地元の人達と僅かの観光客たちだけが歩いている。車がようやくすれ違える程度の道幅も、やけに広く感じてしまう。少しだけ嫌な予感。
だが些少とは言え観光客がいるという事は、時期はずれにやってくる勘違い野郎は私達だけではないと言う事だ。
ホンの少しだけの安心と連帯感。
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門前に着きJRのポスターになっている有名な場所へ。
何と見事な景色だろう。美しい冬の風景。全山に満つる綺麗な枯れ枝。これぞ正しく『枯れ木も山の賑わい』と言うものだろう。
とはいえ皆無というわけではなく、2割程度の紅葉は残っている。
そこで何故か私は職場にいる毛髪の不自由なオッサンの事を思い浮かべていた…。

しかし風情やら侘び寂びやら感じるには充分な景色である。
重たいカメラを持ってきた以上、手ぶらで帰る事など出来はしない。若い女性の手ブラは嫌いではないけれど、ここまで来て何も撮って帰らないのも業腹というものである。
一方の奥様は「綺麗やねえ」と風景を愛でつつ、「最盛期はもっと綺麗やろね」と少しだけ残念の様だ。
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紅葉が枝に付いていれば壮観である事は事実だが、落ちた葉の風情もなかなかのものである。あちこち歩いて堂内と庭園も拝観させてもらった。
天候は雲の間から青空が時折覗き、優しい日差しの暖かさも感じる典型的な京の冬。
実に良い感じである。ただ翳った時の寒さも京都らしい。

そんなこんなで1時間少々滞在して、子供の待つ部屋へ向かった。
車中で奥様が「今度は盛りの時に来てやる」と断固とした再挑戦の意志を語り、私は人波に揉まれる憂鬱と駐車場を探して彷徨する煩わしさを想像して、ほんの少しばかり気鬱になってしまったのだった。

まあこれからテレビや新聞で他所の良い景色を見るたびに、奥様はその事をドンドン忘れていってしまうのだろうけれど。




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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
この間、僕の友人に聞いたのですが、本土を見て一番びっくりしたことは何かと聞いたら、中学の修学旅行で鹿児島に上陸し、山が紅葉していたことと1リットルのコーラの瓶があることだったそうです。
沖縄の山は紅葉しません。僕らからすれば、当たり前の赤い山、赤い葉というのが初めてという人もいるんですね。
根岸冬生
2016/03/02 11:23
根岸さん コメント有り難うございます。

毎度毎度の年度末のカオス状態にて返事の遅れました事、お詫び申し上げます。お蔭で記事の更新も遅れておりまして、不甲斐ない仕儀となって居ります事、平にご容赦を。

私の住んでいる山里も殆どが杉・檜の極相林でして、紅葉を見ようとすれば山奥に分け入るか他所に行かないといけない状態です。
そういえば沖縄は照葉樹の森ばかりのようですから、紅葉というのは珍しいのでしょうね。

私もこんな山の中におりますから、たまに実家の方のブナ林とか見るとビックリしてしますね。
しかし意外にも1リットルのコーラ瓶は本州仕様だったのですね。大食漢の米国人の多い沖縄では標準だと思ってました。

そして北陸人の私は『RCコーラ』が地元のマイナーな飲物ではなかった事に驚きました。
つい最近の事ですけどね。
Nori
2016/03/04 09:59

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