この辺りの者でござる…

アクセスカウンタ

zoom RSS 歳を取って知る真価 ニッカ ピュアモルト・ブラック

<<   作成日時 : 2014/11/28 07:00   >>

ナイス ブログ気持玉 7 / トラックバック 0 / コメント 6

とうとう竹鶴12年の流通在庫が底をついた。
知人の酒屋主人に無理を言って取り寄せてもらっていたのだけれど、この間の入荷の時にノンエイジの竹鶴に入れ替わってしまっていた。
「来るべき時が来た」という思いもあるけれど、来ちまったものはしょうがねぇと諦めの気持ちの方が強いかも知れない。

そんな事もあってその店には足が遠くなってしまい、特別に置いてもらっている酒も店晒しにしては申し訳ないのでピュアモルトの黒を買ってきたのだ。以前の記事にも書いていた通り竹鶴12年が無くなってしまったら、ピュアモルトの黒を飲むと宣言した通りの行動である。
フロム・ザ・バレルも良いのだけれど、個性が立ちすぎている所があって他の酒の細かな部分に気付いてあげられないことも多い。
してみるとピュアモルトシリーズが一番後継に適しているのではないかと思う。
画像
正直言ってこの酒を飲むのは半年以上ぶりで、以前の記事の通りなのか違ったことを書いていなかったか興味あった。最近文章を書く人達が『文責』という言葉を付記しているように、ただ無責任に酒を飲んで無秩序に感想を書き散らしてはいけない。その記事がちゃんと当を得ているか検証するのも大切なことだと考える。それが文章を書いた者の義務であろう。
という事で義務を履行する為には辛くてもウィスキーを飲まねばと。

そんな大義名分を振りかざしながら家に持ち込んだのだが、奥様は余り良い顔をしていなかった。「又何か買って来やがった」という反応である。
実はこの酒を買う前に新しい酒を持ち込んでいたからでもある。それも見た感じが少し値の張りそうな酒だったし。奥様に言わせると、最近少し小銭を持っているなと思っていたら又ぞろこんなものに投資しやがったのか…という感慨であるに違いない。

因みにその酒は清水の舞台から何回もダイブした気で買ったもので、その値段ゆえに慌てて記事にするのを控えている。先ずはゆっくりと楽しみたいのだ。
という事で次回くらいの記事になれば良いかなと。

馴染みのあるポコッと取れるキャップを外してグラスに注ぐ。
グラスに注ぐだけで甘い香りがする。以前はこんなに香りが立ったっけ?と思ったけれど、よくよく考えてみれば同時期に飲んでいた酒の個性が強かったせいで、細かな機微を見逃してしまっていたに違いない。なんと勿体ない。

以前はもっとピートの香りがしたはずだが…という感想のまま一口飲む。飲み口も華やかな香りの方を感じて、高い甘みの山と味の厚みがやって来る。その周辺から湧き上がる木質性の芳香。ピートは極々穏やかに。スパイスは相応に高い。刺激の山が過ぎる頃からバニラ様の香り。樽由来のビターも心地よい。

いつものように若干の加水をする。そのまますぐに飲んでしまうとそれほど印象に違いは感じない。だがしばらく置いておくと揮発性の高さが落ち着いて、隠れていた別の顔を見せてくれる。そう、本来的なピートの香りが立ってくるのだ。そして甘いメープルシロップのような香り。焦がした砂糖の風味。カスタード様の舌触り。スパイスも落ち着いて柔らかくなる。そして舌に蓄積される芳香と甘み。これこそニッカの個性。
画像

前回と違ってこの『ゆっくり飲む』という事が出来るようになったのが、この酒の真価に触れるきっかけになったのは何よりだと思う。
心に余裕を持って落ち着いて飲む。何か立派な漢(おとこ)になったようで快感。

いやいや実に穏やかだけど個性的な旨い酒である。
最初この酒に触れたのは学生時代であったが、歳を取ってようやく判ることもあると痛感した。そんな事を理解したのもずっと造り続けて来てくれたからでもある。
感謝しなければ。

私の色々な感慨があるから特別に旨いというだけではない。
実に穏やかでその反面、実に個性的で良い酒である。ただちっとばかり容量が少ないのが難点であろう。

何と言ってもすぐに空いてしまうのだから。





テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 7
ナイス ナイス ナイス ナイス
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
面白い

コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
こんにちは! 〈ピュアモルト黒〉ですね。このピュアモルト三兄弟はいまや「お宝」ものだと思います。個人的な感じでは、スーパーニッカよりいけてるように思います。仰るように〈竹鶴12年〉がなくなった後、ニッカらしいウィスキーとなれば、ピュアモルトになるんでしょう。
記事を拝見していると、また飲みたくなってきましたよ。だけど、やはり通販にならざるを得ないところが困りものです。
只野乙山
URL
2014/11/28 09:01
乙山先生 コメント有り難うございます。

ピュアモルトは何時飲んでも旨いなあと感じますよね。
確かに今のスーパーニッカよりも良いと私も思います。
値段と内容量の換算をすると結構高い酒であるといわれますけど、今の竹鶴ピュアモルトより良い酒じゃないかなと感じます。
というのも私がピートの香りを好んでいるからという事なんでしょうけれど。

久々に飲んでみると「帰ってきたなあ」という感じもしますよ。
やはり母港のない遠洋漁業は永遠に彷徨うだけになってしまいがちですから。
たまに帰ることも必要かなと。
Nori
2014/11/28 13:36
ウィスキーに関して、すごい店を見つけてしまいました。
http://www.genkabar.jp/index.php?c=5-3

東京に起こしの際はぜひどうぞ。
先日、ダブルで次から次へと飲んで、しこたま飲んで二日酔いになりました。
根岸冬生
URL
2014/11/28 17:22
根岸さん コメント有り難うございます。

おお、話題の原価バーではないですか。赤坂近辺で検索すると結構ヒットするのでチェックしていました。
実は毎年恒例の出張で3日夜から東京に参ります。5日の夕刻までという短期出張ですので、何かとバタバタ忙しいことになりそうです。
宿と現場は根岸さんのお仕事をされている近くの赤坂でして。

件の『海鮮山鮮』には行こうと思っておりましたが、原価バーにも行ってみたくなりました。
確かにここだったら腹一杯飲んでも財布には余裕がありそうです。
調子に乗って意識を無くしてしまいそうな予感もしますけど。
Nori
2014/11/28 20:18
いつも楽しく拝見いたしております。
(声を出して笑うことも多いです。楽しい話題をありがとうございます。)
竹鶴12年終売ですねぇ。
未開封を1本後生大事に持ち、開封されているボトルにはあと4ショット程のこっています。
12年の代わりに17年を試してみましたが、美味しいです。PureMaltはWhiteがちょびっとだけ残っています。
もう、何を飲んでもおいしいです。
最近は、不味いウイスキーなんてあるのかな?と思います。
たまたま、嗜好が合わないだけでそれぞれのウイスキーの持つ個性を否定してはいけないよなぁと思いながら飲んでいます。ああ、美味しい。(笑)
NGO
2014/11/29 10:56
NGOさん コメント有り難うございます。

実は私も棚の奥に竹鶴12年を隠し持っておりまして、もう半分を割る程度しか残っておりません。時折味見をする程度にチビチビと飲む程度ですけどね。
いきおいこのピュアモルトを飲むことが多くて、あっという間に下から数センチの状態になってます。

私も最近酒の個性を探りながら飲むのが面白くて、量販店なんかにある「大丈夫か?」というモノにも目が行く様になりました。
病膏肓に入るというのは、まさしくこんな状態なのでしょう。

でも値段の割に旨くなかったりすると腹が立ちますね。
「駄目だこりゃ」といかりやサンの様に呟いきながら飲んでますので、奥様は「嫌だったら飲まなきゃ良いやん」と面白がっているみたいですけど。
Nori
2014/11/29 12:27

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
歳を取って知る真価 ニッカ ピュアモルト・ブラック この辺りの者でござる…/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる