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zoom RSS 少しだけ広い間口 ラフロイグ・セレクトカスク

<<   作成日時 : 2016/01/22 07:00   >>

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一時期ウィスキーとは縁が遠くなった。
というかウィスキーばかりではなく、酒という酒とは縁が遠くなった。
それは以前の記事にもした様に夏場に足が腫れる様な病気をした事と、自転車に小遣いの大半を使う様になった事があげられる。

という訳で背に腹は代えられない状況から、勢い1000円未満の900円スコッチばかり飲んでいたのであるが、正直それらは「酒の味がしねぇな」という感想ばかりで、医学的に証明されている『歳をとったら味覚細胞が減少する』という漠然とした不安を増幅するものだった。
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それが為にウィスキーを飲んでも楽しくない時期があった訳で、それを引き戻してくれたのが最近記事にした酒たちである。そのお蔭で「味が判る様になったら飲もう」ととってあった酒たちに手が伸びる様になってきた。そして年末に少しだけ良い酒を買おうという気にもなれたのである。
例えるなら奥様とずっと2人切りの生活をしている状態で、街中で普通の美女に遭遇した時と同じと言えるだろう。だからその時の感動といえば筆舌に尽くし(以後略)。

で、東京出張の際に有名な安売り酒販店でこの酒を入手した。

閑話休題、ラフロイグは云わずと知れたアイラモルトである。
詳細については前回の10年物の時に書いているので詳述はしないが、海に隣接している立地で水源は泥炭地の中を流れる川からとっているので独特の風味がする。結構有名な話ではあるが、とある有名なブレンデッド・スコッチの会社が安価に原酒を入手するためにラフロイグ蒸留所との取引を止め、近所に蒸留所を作ったけれど同じものは出来なかったらしい。
つまり今も昔も『唯我独尊』の個性的な風味の酒を造り続けている。

グラスに注いだ最初の香りは燻煙香が主だったものである。そしてピートの香り。このあたりは好き嫌いが明確に分かれるところである。飲み口は煙から立ち上がる甘さが面白い。山は程々に高い。そして熱さを感じるスパイス。その後に来るのが程良いビターと潮。若干のミント。後味は燻煙香が主に残る。だたし飲み進めると煙の中にまったりとした甘さが見え隠れする。

いつもの様に少しずつ加水していく。するとピートは後退して、より燻煙香が立ってくる。そして甘さの影にある酸味が顔を出す。同時に樽由来のビターも感じやすくなる。スパイスも応分に柔らかく。煙と潮の後口は同様だが、その中に果実様の甘さも感じる様になる。
舌に蓄積される煙はラフロイグの個性だが、しばらくしてからやってくる甘い風味はとても心地よい。

この酒は色々な種類の樽からとった原酒をバッティングして、アメリカン・オークの新樽で後熟させたものである。だから色々な樽の風味が味わえる。まあこれは言わいでも事だが、通常の樽の4分の1の大きさの樽が使われる。
これだと大きな樽を使うより熟成が早くなるという事なのだけれど。
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年数未表記の酒であるから10年未満の原酒なのだろうけれど、それを感じさせずにちゃんとウィスキーになっている旨い酒である。
但し、アイラモルトを好んで飲む人にとっては、少し物足りなさを感じるだろう。
それは10年物よりヨード香がかなり希薄だからである。

初めてラフロイグに触れる人には、この上なく旨い良い酒だろうと思う。
だが飲み慣れた人はあの独特な『正露丸風味』が希薄な事と、オイリーさが薄い事に物足りなくなるのではないだろうか。
まあその時にはもうちょっとお金を出して10年物を買えば良いのであるが…。

色々な樽の風味が感じられて楽しい酒ではあるが、私もやはり10年物を選んでしまうかな。

でもちょっぴり間口が広がった飲みやすい旨い酒であるのには違いない。




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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
>1000円未満の900円スコッチばかり飲んでいた

私も基本的にはこのクチですが・・・実は先日その私のポリシーを曲げるようなものを入手いたしまして・・・・

それが一体何かは・・・????です。

ただ少なくとも、ネット上ではなかなか見つからないのではと思える品物です。

そのうち記事になりますので、よろしくお願いします。もったないのでちびちびやっているのですが、記事を書くころには・・・もうなくなっているかと思います。
三友亭主人
URL
2016/01/22 07:07
三友亭主人さん コメント有り難うございます。

私も少ないお小遣いをやりくりするために、900円スコッチの世界に足を踏み入れていました。
奥様から飲み切るまで新しいボトル購入を控える様に指導されていまして、謂わば底なし沼にはまってズブズブと沈むのを待っているような状態でした。
貧すれば鈍すで、棚に置いてある旨い酒に手を出すのが自殺行為である事が判っていましたので、そちらは後生大事にとってあります。

しかし良い酒を入手されたというのは喜ばしいですよね。
どんな酒なのか非常に興味がありますので、是非記事に上げて下さい。

不思議なモノで旨くない酒はいつまでも減らないのに、旨い酒は無意識のうちに無くなってしまいますよね。

私の姉が義兄の晩酌をビールから発泡酒に換えたら、減らなくなって経済的だなどと非人道的なセリフを吐いていたのを思い出して、この間まで人知れず涙を流していましたが。
Nori
2016/01/22 09:23
私なんかもっと少ないお小遣いをやりくりするために
ペットボトル2りットルの焼酎1000円ちょっとで
ハイボールになってしまいました。
酒が弱くなりました。肝臓へのダメージが大きいのでしょうか。
根岸冬生
URL
2016/01/22 09:30
根岸さん コメント有り難うございます。

安価な焼酎は廃糖から造られる事が多く、純度の高いアルコールが抽出される反面、原料の風味が感じられないものになるようです。
身体に悪いかと問われれば、余り身体に優しいとは言い難いかなと。

一時期私もウィスキーの味がしないモノを多飲しておりまして、飲んでいて楽しくないモノを飲めば却って健康にも良くないような気がします。
そして肝臓に貯まった脂肪とグリコーゲンを時折使ってやる方が良いのではないでしょうか。

まああくまでも身体の他の部分に支障があってはいけませんから、程々である事はとても大事ですけど。
私も時折自転車に乗っていて「これって却って健康に悪いんじゃないか」と思う事があります。

まあ旨い酒を楽しく飲むのが一番健康的であろうというのが、私の手前勝手な哲学だったりしますけど。
Nori
2016/01/22 09:58
人生
短いですから
酔っぱらうためでなく
美味しいお酒を少しだけと思うのですが…

翌朝 後悔する日々

で夕方になるとまた…
ウィスキー初心者
2016/01/24 23:31
ウィスキー初心者さん コメント有り難うございます。

旨い酒は知らず知らずに手が伸びていて、気が付くともうグラスが空になっているというのはよくありますよね。
そしておかわりを続けていくうちに随分飲んだ事に気付くと。

あまり旨くない酒だと少しだけ飲む事も可能ですが、旨い酒だと少量に留めるというのは至難の業です。
保健婦のオネー様から「一日1合程度にして下さい」とか言われるんですが、他人から言われると意地になって飲んでしまう事も…。

なかなか休肝日3日というのも守りにくいですよねぇ。
Nori
2016/01/25 08:53

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